
ここでも引き続き、スペイン語の点過去不規則動詞を見ていきます。動詞によっては再帰動詞として使われる場合もあるので、両方の意味も記載しています。今回取り上げる動詞は「dio」、「se dio」、「durmió」、「se durmió」、「jugó」、「oyó」になります。
もくじ
dio, se dio の意味(点過去)
「dio」の動詞の原形は「dar」で点過去の場合の意味は「与えた」になります。また、再帰動詞としてよく使われる表現に「se dio cuenta」というものがあり、「気が付いた」という意味です。動詞の原形にすると「darse cuenta」になります。もちろん主語によって「dio」や「se dio」は変わりますのでその活用を見てみましょう。
再帰代名詞(darseの場合) | 動詞DAR |
me | di |
te | diste |
se | dio |
nos | dimos |
se | dieron |
El dueño le dio una orden al perro. | 飼い主は犬に指図した。 |
El dueño se dio cuenta de su inteligencia. | 持ち主は彼の賢さに気が付いた。 |
Yo te di un regalo en tu cumpleaños. | 私は君の誕生日にプレゼントを君にあげたよ。 |
No me diste suficiente dinero para comprarte el boleto. | 君にチケットを買ってあげるために十分なお金を君は私にくれなかったよ。 |
※現在形も不規則です。
※No me diste suficiente dinero para comprarte el boleto. は通常接続法過去を使って、No me diste suficiente dinero para que te comprara el boleto. となりますが、接続法をまだ学んでいない段階では上記の言い方もよく使われるので大丈夫です。ただし、主節に間接目的語があり、それが従属節の主語になっている場合に限ります。とてもよく使われますが、文法的には接続法を使用した文が正しいとされています。
durmió, se durmió の意味(点過去)
「durmió」の動詞の原形は「dormir」で点過去の場合の意味は「寝た」になります。また、再帰動詞の「se durmió」の形もとてもよく使われて意味も同じようなものなので、「durmió」と「se durmió」のどちらを使ってもいい場合もあります。
ただ、全く同じではなく、再帰動詞の「se durmió」は「寝てしまった」という意味だと覚えておいた方が作文などで、間違えがないと思います。時間的な説明をすると、起きている状態から寝てしまう状態へ移ると「se durmió(寝てしまった)」で、そこから目覚めるまでの状態が「durmió(寝た)」になります。
「dormir」と「dormirse」の点過去の活用は以下のようになります。
再帰代名詞(dormirseの場合) | 動詞DORMIR |
me | dormí |
te | dormiste |
se | durmió |
nos | dormimos |
se | durmieron |
主語が「私たち」の時は「dormimos」で現在形と同じ形ですね。ちなみに現在形も不規則です。
Mi hija durmió diez horas. | 私の娘は10時間寝た。 |
Mi hija se durmió a las diez de la noche. | 私の娘は夜の10時に寝た。 |
¿Dormiste bien anoche? | 君は昨夜はよく眠れた? |
Me dormí en la clase porque era aburrida. | 退屈だったから私は授業中寝てしまった。 |
「era」は線過去です。主語は la clase です。
jugó の意味(点過去)
「jugó」の動詞の原形は「jugar」で点過去の場合の意味は「遊んだ、(スポーツを)した」になります。「jugó」は規則的な活用ですが、主語が第一人称単数の時に、活用の音が自然になるように、スペルが変わっている、というだけです。以下、動詞「jugar」の点過去の活用を示します。
動詞JUGAR |
jugué |
jugaste |
jugó |
jugamos |
jugaron |
こちらも主語が「私たち」の時は現在形と同じ「jugamos」です。現在形も不規則です。
Ella jugó con sus muñecas. | 彼女は彼女のお人形で遊んだ。 |
Jugué tenis con mis amigos. | 私は私の友達とテニスをした。 |
Jugamos videojuegos anoche. | 私たちは昨夜ビデオゲームをした。 |
Los deportistas jugaron bien. | スポーツ選手たちはよいプレーをした。 |
oyó の意味(点過去)
「oyó」の動詞の原形は「oír」で点過去の場合の意味は「聞いた、聞こえた」になります。
「oír」の点過去の活用は以下のようになります。
動詞OÏR |
oí |
oíste |
oyó |
oímos |
oyeron |
こちらも「oímos」は現在形と同じです。現在形も不規則です。
Victor oyó un ruido extraño. | ビクトルは変な音を聞いた。 |
¿No oíste nada? | 君は何も聞こえなかった(聞かなかった)の? |
Oímos a las personas que pasaban. | 私たちは人々が通るのが聞こえました。 |
Uds. oyeron claramente en la junta, ¿verdad? | あなた方は会議ではっきりと聞こえたんだね? |
「pasaban」は線過去です。
dio, se dio, durmió, se durmió, jugó, oyó まとめ
「dio」の動詞の原形は「与える」という意味の「dar」で、いろんな表現ができる大切な動詞です。今回はそんな沢山の表現の中から、非常によく使われる「darse cuenta(気が付く)」という再帰動詞の表現もご紹介しました。「Me di cuenta(私は気が付いたよ)」とか、「¿Se dio cuenta él?(彼は気が付いた?)」など、使ってみてください。
「durmió(寝た)」と「se durmió(寝ちゃった)」の違いもわかっていただけましたか?間違えてもいいので、どんどん使ってください!
「テニスをした」などはメキシコでは「Jugó tenis」と言いますが国によっては「Jugó al tenis」と言ったり「Jugó a tenis」と言うところもあります。前置詞とか定冠詞っていつつけるのかとか難しいと思いますが、あんまり気にしないでまずはどんどん言ってみることです。
「Oyó」は「(あなた、彼、彼女)は聞いた(聞こえた)」、「Oí」は「私は聞いた(聞こえた)」です。ちゃんと後の「イ」にアクセントを置いて発音してくださいね。日本語の「甥」の発音みたいな感じですね(^^)
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例文 El dueño se dio cueta de su inteligencia.
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cuenta が cueta と n が抜けています。
ありがとうございます!修正いたしました☆