
ここでは、スペイン語の形容詞の最上級などについて解説します。絶対上級(めっちゃ背が高い)や相対最上級(一番背が高い)など使える表現なので、わかりやすくまとめてみました。「より背が高い」などの比較級についてはこちらの記事をご参照ください。副詞の最上級についても、最後のまとめの部分で触れています。
もくじ
スペイン語の形容詞最上級はめっちゃ使える!
まず、修飾形容詞についてはこちらの記事に書いてありますので、必要に応じてご覧ください。
絶対上級
形容詞を「めっちゃ...」と表したいときに、以下のような絶対上級で表現することがあります。「めっちゃ背が高い」とか、「超重要」とか「すっごい難しい」などと言いたいときですね。
¡Aquella girafa es altísima! | あのキリンはとてつもなく背が高いよ! |
Este asunto es importantísimo. | この件はすこぶる重要です。 |
Todos los problemas son dificilísimos. | すべての問題はめちゃくちゃ難しいです。 |
Dicen que el examen está facilísimo. | 試験はめっちゃ簡単だと(みんな)言ってます。 |
「girafa(キリン)」が女性名詞なので「背が高い」は「alta」です。語尾の母音を取って「ísima」を付け加えて絶対上級にしています。「importante(重要な)」の語尾の母音を取って、「asunto(件)」が男性名詞なので「ísimo」を付け加えて「ものすごく重要な」という意味にしています。
「problemas(問題)」は「mas」で終わっていますが男性名詞の複数形です。「難しい」の複数形は「difíciles」ですが、単数形が「difícil」で子音で終わっているので、この場合、単数形の「difícil」に「ísimos」を付け加えます(「problemas」が男性複数形なので)。「difícil」に付いていたアクセント記号はなくなって、「dificilísimos」となります。
「examen(試験)」は男性名詞単数形です。「fácil(簡単な)」は子音で終わっているので、そのまま「ísimo」を付け加えて絶対上級の形にします。この場合も、「fácil」のアクセントは「ísimo」の「í」に移動して、「facilísimo」になります。
「rico(おいしい、金持ちな)」や、「largo(長い)」のように、スペルが変化するものもあります。→「riquísimo」「larguísimo」
形容しているものの性や数によって、「ísimo」「ísima」「ísimos」「ísimas」と使い分けます。
すべての形容詞に「ísimo」をつければいい訳じゃない
じゃあ、「めっちゃ...」と表現したいとき、どの形容詞にでも「ísimo」を付けて、絶対上級にできるかといえば、そうではありません。ですので、「ísimo」を付けていいかどうかわからない時は、形容詞の前に以下のような言葉を付け加えて似たような意味にすることができます。
- muy(とても)
- extremadamente(極端に)
- sumamente(極めて)
- demasiado(過度に)
Ella está muy triste. | 彼女はとても悲しい。 |
Ellos son extremadamente pobres. | 彼らは極端に貧乏だ。 |
La situación me pareció sumamente lamentable. | 状況は私には極めて残念に思われた。 |
Él es demasiado tímido. | 彼はひどく内気だ。 |
相対最上級
形容詞の相対最上級(優等)というのは、「一番...な人(物)」という名詞化された表現です。
「定冠詞 + más + 形容詞」で表します。人や物を定冠詞(el, la, los, las)で表します。
¡Aquella girafa es la más alta! | あのキリンが一番背が高い。 |
Este asunto es el más importante. | この件が一番重要だ。 |
Todos esos problemas son los más difíciles. | それらの問題すべてが一番難しい。 |
Ellas son las más pobres de toda la nación. | 彼女たちが国中で一番貧しい。 |
特別な形を持つ6つの最上級
「ísimo」を付け加える形の絶対上級の他に、特別な形を持つ6つの最上級の言葉があります。「ísimo」を付け加えた形の方が使われるので、特に覚えなくてもいいですが、一応記載しておきます。
比較級の特別な形は覚える必要があるものなので、一緒に記載しておきます。
6つの形容詞 | 比較級(より良い) | 絶対上級(大変良い) | 最上級(最良) | |
良い | bueno | mejor | buenísimo | óptimo |
悪い | malo | peor | malísimo | pésimo |
高い | alto | superior | altísimo | supremo |
低い | bajo | inferior | bajísimo | ínfimo |
大きい | grande | mayor | grandísimo | máximo |
小さい | pequeño | menor | pequeñísimo | mínimo |
「máximo」「mínimo」は数学では「最大値」「最小値」などで使われる他、「mínimo」は「最低支払額(mínimo a pagar)」などでも使われます。
「bueno(良い)」と「malo(悪い)」の最上級に限っては、「óptimo」や「pésimo」という言い方よりも、「lo mejor」や「lo peor」という言い方の方が使われます(el mejor, la mejor, los mejores, las mejoresも)。
他の4つも、最上級の「supremo」「ínfimo」「máximo」「mínimo」という言葉より、相対最上級「el más alto」「el más bajo」「el más grande」「el más pequeño」という言い方の方が一般的です(性や数によって「la más alta」などと変化します)。
絶対上級などまとめ(副詞の最上級についても)
形容詞の絶対上級(altísimaーめっちゃ背が高い)をみてみましたが、この言い方、副詞にも使われることがあります。「mucho(たくさん)」は「muchísimo(すっごいたくさん)」という意味でよく使われますし、その他にも以下のようなものがあります。
rápido (速く)→ rapidísimo
lejos (遠くに)→ lejísimo (不規則形)
tarde (遅く)→ tardísimo
cerca (近く)→ cerquísima (不規則形)
ただし、副詞の場合は性や数による変化がありませんので、ご注意ください。
また、形容詞と同じように、どの副詞にも「ísimo」を付けられるわけではありませんので、わからないときには「muy bien(とても良く)」のように、副詞の前に、「muy, extremadamente, sumamente, demasiado」を付けるといいと思います。
ちなみに、形容詞の相対最上級(優等)は「定冠詞 + más + 形容詞」でしたが、副詞の相対最上級(優等)は、「定冠詞 + que + 動詞 + más + 副詞」になります。「el que corre más rápido(一番早く走る人(物)」のような感じです。
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