22. muchoのスペイン語の意味、 poquitoや despacitoも!

目安時間:約 9分

Mucho(ムーチョ)、 poquito(ポキート)、 despacito(デスパシート)って聞いたことありますか?どんな意味で、どんなときに、どんな風に使うでしょうか?女性形や複数形ってある?

「いっぱい」という意味のmucho

「いっぱいの、沢山の」という意味で形容詞として使われるmucho は、かかる名詞の性や数によって次のように変化します。名詞の前に置かれます。

  単数形 複数形
男性形 mucho muchos
女性形 mucha muchas

例文を挙げます。動詞は「-ar規則動詞」を使っています。

Tomo mucho café.

¿Mandas mucha ropa?

Sí, mando mucha.

Enrique compra muchos dulces.

Estudiamos muchas materias.

意味:
私は沢山コーヒーを飲みます。

君は沢山の衣類を送りますか?

はい、沢山送ります。

エンリーケ(男性の名前)は沢山のお菓子を買います。

私達は沢山の科目を勉強します。

説明:
コーヒーや衣類という言葉のように、量が沢山でも複数形にならない名詞があります。La leche(牛乳)や El agua(水・女性名詞)などがそうです。

「いっぱい」という意味で副詞として「mucho」を使う場合は、男性単数形の形を使います。

Ellos trabajan mucho.

意味:
彼らは沢山働きます。

説明:
「mucho」は「彼ら」にかかるのではなくて、「働く」にかかっているのですね。

「ちょっと」という意味のpoquito

「ちょっとの、少しの」という意味で形容詞として使われる「poquito」 は、かかる名詞の性や数によって次のように変化します

  単数形 複数形
男性形 poquito(poco) poquitos(pocos)
女性形 poquita(poca) poquitas(pocas)

Yo necesito poquito dinero.

¿Prepara Ud. poquita carne?

No, preparo mucha.

Usamos poquitos materiales.

Ellas toman poquitas medicinas.

意味:
私は少しのお金が必要です。

あなたは少しのおを用意しますか?

いいえ、沢山用意します。

私達は少しばかりの材料を使います。

彼女たちは少しだけのを飲みます。

「ちょっと」という意味で副詞として「poquito」(またはpoco)を使う場合は、男性単数形の形を使います

Fumo poquito.

意味:
私はタバコを少し吸います。

「un」を付けた「un poquito」(またはun poco)という名詞化された形は上記の副詞としての「poquito」と同じ意味でよく使われます。

Nado un poquito.

意味:
私は少し泳ぎます。

また、名詞の前に「un poquito de」を置くと、「少しの」という形容詞になって、4種類の形容詞(poquito、 poquita、 poquitos、 poquitas)の代わりに使うことができます。

Necesito un poquito de dinero.

意味:
私は少しのお金が必要です。

説明:
特に、名詞に他の形容詞が既にある場合は、「un poquito de」を使う方がきれいなスペイン語になります。

ちなみに、「沢山」の場合は、un mucho とは言わずに、「un montón」と言います。

despacitoやpoquitoって

実は、「mucho 」の反対語は「poco」なんです。では、「poquito」は何かって言うと、「poco」に縮小語尾が付いている形なのです。

縮小語尾にはいろいろな形がありますが、「poquito」の場合は「poco」の最後の母音「o」が取れて、「ito」が付きます。音が自然な「キ音」になるようにスペルが「c」から「qu」に変わっています。

縮小語尾をなぜ付けるかというと、「小さい」とか「少ない」という意味合いを添えたり、「かわいい」という愛情表現のニュアンスを出したりするためです。

また、柔らかい、優しい表現を表せたりもします。

「poco」という言葉自体が「少ない」という意味を持っているわけですが、「poquito」と言うことで、もっと少ないということを表すこともできるしまた、言い方が優しく聞こえるので、「poquito」の方がよく使われます。

例えば、「despacio(ゆっくりと)」という副詞があります。この言葉から最後の母音「io(2重母音)」を取って縮小語尾「ito」を付けると「despacito」になります。そうです。ルイス・フォンシのヒット曲のタイトルですね。

歌詞が、女性をゆっくりと愛撫するという内容なので、愛情表現たっぷりの言葉になっています。

でも、ゆっくりする相手が女性ではなくてネジくぎであったとしても、「ゆっくりと回すんだよ」と言っている相手に対して、優しく語りかけるなら、この縮小語尾の表現はおあつらえ向けです。

Ella camina despacito. 彼女はゆっくりと歩く。

「Ella camina despacio.」と言ったときより、彼女に対する愛情が感じられます。

また、例えば、第三者の外見について、悪く言わなければならないとき、でも、その第三者の人に対していい思いがある場合なども、縮小語尾を使ってその人の性格の良さを表したり、その人に対する愛情や敬意を表したりすることができます。

例:
feo(醜い)⇒feito(ちょっとそれほど良くないけど)
gordo(太っている)⇒gordito(ぽっちゃりしている)
viejo(年寄)⇒viejito(おじいちゃん)

縮小語尾に対して、増大語尾というのもあります。でも、こちらの方は、「大きい」という意味あいを言葉に添えるほか、軽蔑の意味を含むことも多々あるので、縮小語尾の方を積極的に使うようにしてください。

Mucho、 poquito、 despacitoの意味・まとめ

Muchoや poquito、 despacitoの意味がわかっていただけましたでしょうか?言葉のニュアンスってとても大切だと思います。そして、スペイン語初心者の方でも、最初からそういうニュアンス的なことを学んだ方がいいのではないかと思っています。



 

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サイト管理人MC(めひ・ここ)プロフィール

サイト管理人MC(めひ・ここ)です。

メキシコ市にあるUNAM大学外国人コースでスペイン語を学んだあと、メトロポリタン自治大学入学、卒業後はエンジニアとしてメキシコで仕事をしました。

その間、メキシコに滞在中の日本人の方たちに長年家庭教師としてスペイン語を教えてきました。

メキシコ人の夫との間に二人の子どもがいます。

メキシコには13年間住みました。最初はメキシコが大嫌いでした。好きになるまでにずいぶんかかったかもしれません。人生回り回ってやっとスペイン語が好きなことに気が付きました。。。

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