70. 接続法現在不規則動詞vaya, sepa, conozca, vuelva

目安時間:約 9分

前回は接続法現在について説明しました。ここではvaya, sepa, conozca, vuelvaといった接続法現在不規則動詞の活用をみていきます。

 

 

接続法現在不規則動詞vaya

接続法現在不規則動詞vayaの動詞の原形は「ir(行く)」です。接続法現在の活用は以下のようになります。

 

vaya
vayas
vaya
vayamos
vayan

 

¡Que te vaya bien! お元気で!/君にとって物事がうまくいくように!
¡Que le vaya muy bien! お元気で!/あなたにとって事がとてもよく運びますよう祈ってます!
¡Que les vaya bien! お元気で!/あなた方にとって物事がうまくいくよう願っております!
¿No crees que vayan a la fiesta? 君は彼らがパーティー行くと思っていないの?

 

人と別れるときに、「さようなら」のあと、「お元気で」という風に付け加えて言いたいですよね?「Que te vaya bien」などの表現は挨拶の表現として覚えておくととても便利です。「幸運を!」という意味あいもあります。

 

第一人称単数形が主語のときと、第3人称単数形が主語の場合で両方とも「vaya」ですが、この場合の主語は「物事」とか「人生」なのでいつも第3人称単数形です(「物事」などの言葉は入っていません)。「お元気で」という意味でも使えますし、これからその人が試験場に向かうのであれば、「試験に合格しますように」とか「がんばって」という意味でも使えます。

 

相手の人が親しい間柄などであれば「te vaya」、もうちょっと改まった関係であれば「le vaya」、複数の人たちに向かって言うのであれば「les vaya」になります。

 

 

接続法現在不規則動詞sepa

接続法現在不規則動詞sepaの動詞の原形は「saber(知る、知っている)」です。接続法現在の活用は以下のようになります。

 

sepa
sepas
sepa
sepamos
sepan

 

Queremos que sepas la verdad. 私たちは君が真実を知るよう望んでいる。
Ella espera que yo sepa nadar. 彼女は私が泳げることを期待している。
Puede que sepa español. スペイン語を知っている(できる)かもしれない(彼か彼女は)。
Dudo que sepan ir a tu casa. 私は彼らが君の家へ行ける(行き方を知っている)というのは疑わしいと思う。

 

「sepa nadar」と「sepan ir」は動詞saberが助動詞として使われています。第一人称と第3人称の動詞の形が同じなので、第一人称を主語にしたいときには「yo(私)」を省かない方がいいですね。

 

 

接続法現在不規則動詞conozca

接続法現在不規則動詞conozcaの動詞の原形は「conocer(知る、知っている)」です。上記saberの「知る」との違いはこちらの記事をご覧ください。接続法現在の活用は以下のようになります。

 

conozca
conozcas
conozca
conozcamos
conozcan

 

¡Ojalá que conozcamos las pirámides! 私たちはピラミッドに行ったことがあったらなぁ!
Mi hijo quiere que conozca yo a su novia. 私の息子は私が彼の彼女(恋人)と知り合うことを望んでいます。
Quizás conozcas a Elena. 多分君はエレナを知っているよ。
Ella no cree que yo conozca París. 彼女は私がパリに行ったことがあるのを信じないんだ。

 

 

接続法現在不規則動詞vuelva

接続法現在不規則動詞vuelvaの動詞の原形は「volver(戻る)」です。接続法現在の活用は以下のようになります。

 

vuelva
vuelvas
vuelva
volvamos
vuelvan

 

Deseamos que vuelvas cuanto antes. 私たちは君ができるだけ早く戻ることを願っています。
Que vuelvan sanos y salvos. (あなた方、彼ら)が無事に戻りますように。
Puede que volvamos temprano. 私たちは早く戻るかもしれない。
Dudas que yo vuelva a tiempo, ¿verdad? 君は私が時間に戻ることを疑っているんでしょ?

 

「sanos」というのは「健康な」という意味で「salvos」は「無事な」という意味です。「Puede que(かもしれない)」は無人称の文なので、常に第3人称単数形です。

 

 

vaya, sepa, conozca, vuelva・まとめ

接続法現在、いかがでしたでしょうか?ずっと会話に奥行が出てくる感じですよね?スペイン語の会話が楽しめるようになりますように!

 

vayaー行く、sepaー知っている(知識)、conozcaー知っている(場所、人)、vuelvaー戻る。全部接続法現在の第一人称単数形と第3人称単数形です。不規則動詞です。

 

 

 

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69. スペイン語の接続法現在活用・願望などに使える!

目安時間:約 12分

スペイン語の接続法現在って何でしょうか?今まで勉強してきた現在形は「普通の現在形」です。今回勉強する現在形は「普通じゃないやつ」です。「普通の現在形」のことを「直説法現在」と言っている場合もあります。

 

 

「接続法」は「すごい難しいんじゃない?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。そんなこともありません。ただ、動詞の活用形は今までの現在形と違うので覚えなければなりません。

 

「接続法」ができなくてもスペイン語圏に旅行に行ったり生活したりすることはできます。でも、とてもよく使います、特に「接続法現在」。だから「こんなものか」と理解して使っていただけたらなあ、と切に思います。接続法を教えたいがために「メキシコ流スペイン語会話講座」を始めたと言っても過言ではありません。

 

 

スペイン語の接続法現在はどんなときに使う?

ここでは、接続法現在が一番よく使われる場合の二つを覚えてください。

 

  • 願うとき

 

  • 疑いがあるとき

 

願うときは以下のような動詞が主節に来ます。そして従節の中の動詞が接続法の活用となります。主節の動詞は普通の現在形です。

 

  • querer(欲する)

 

  • esperar(期待する)

 

  • desear(願う)

 

「querer」の(普通の)現在形活用はこちらに記載してあります。「esperar」と「desear」はーar動詞です。「esperar」は「待つ」という意味もありますが、「期待する」という意味もあります。

 

主節と従節をつなぐために「que」が入ります。

 

また、上記のような動詞ではなく、間投詞が使われることもよくあります。

 

  • Ojalá(どうか~になりますように)

 

これらのような、願うときの文ではしばしば主節の動詞や「Ojalá」が省かれて、「Que」から始まる文になっています。

 

 

 

疑いがあるときは以下のような動詞が主節に来ます。そして従節の中の動詞が接続法の活用となります。主節の動詞は普通の現在形です。

 

  • no creer(思わない)

 

  • poder(かもしれない)

 

  • dudar(疑う)

 

「creer」はーer動詞、「dudar」はーar動詞です。「poder」は「できる」という意味ですが、この場合は「あり得る」、「かもしれない」という意味になります(無人称文)。

 

主節と従節をつなぐために「que」が入ります。

 

また、上記のような動詞ではなく、間投詞が使われることもよくあります。「que」は入りません

 

  • Quizás(たぶん)

 

 

接続法現在の活用形

接続法現在の語尾はーar動詞からは「ar」を取って、ーer動詞からは「er」を取って、-ir動詞からは「ir」を取って、人称代名詞によって以下のような語尾が付け加わります。

 

人称代名詞 ar動詞 er動詞とir動詞
私は ーe ーa
君は ーes ーas
貴方(彼、彼女)は ーe ーa
私たちは ーemos ーamos
貴方達(彼ら、彼女ら)は ーen ーan

 

第一人称を除いて、普通のーar動詞の活用とーer動詞の活用が接続法現在では入れ替わってますよね…

 

 

ーar動詞接続法現在の例

「regresar(帰る)」の接続法現在の活用は以下の通りです。

 

regrese
regreses
regrese
regresemos
regresen

 

Quiero que regrese él pronto. 私は彼が早く帰ってきてほしい。
Espero que él regrese pronto. 私は彼が早く帰るよう期待しています。
Deseo que regrese él pronto. 私は彼が早く帰るよう願います。
Ojalá que él regrese pronto. どうか彼が早くかえりますように。
Que regrese él pronto. 彼が早く帰りますように。
No creo que él regrese pronto. 私は彼が早く帰るとは思いません。
Puede que regrese él pronto. 彼は早く帰るかもしれません。
Dudo que él regrese pronto. 私は彼が早く帰ることは疑わしいと思います。
Quizás regrese él pronto. 多分彼は早く帰ります。

 

人称代名詞は動詞の前に来ても後に来てもいいです。

 

ーer動詞接続法現在の例

「comprender(理解する)」の接続法現在の活用は以下の通りです。

 

comprenda
comprendas
comprenda
comprendamos
comprendan

 

Quiero que comprendas la situación. 君に状況を理解してもらいたい。
Espero que comprendas la situación. 君が状況を理解するよう期待する。
Deseo que comprendas la situación. 君が状況を理解するよう願う。
Ojalá que comprendas la situación. どうか君が状況を理解してくれますように。
Que comprendas la situación. 君が状況を理解しますように。
No creo que comprendas la situación. 君が状況を理解るとは思えない。
Puede que comprendas la situación. 君が状況を理解するということはあり得る。
Dudo que comprendas la situación. 君が状況を理解するということを疑う。
Quizás comprendas la situación. 多分君は状況を理解する。

 

ーir動詞接続法現在の例

「vivir(暮らす、生きる、住む)」の接続法現在の活用は以下の通りです。

 

viva
vivas
viva
vivamos
vivan

 

Queremos que vivan felices. 私たちは(あなた方、彼ら)が幸せに暮らすことを欲します。
Esperamos que vivan felices. 幸せに暮らすことを期待しています。
Deseamos que vivan felices. 幸せに暮らすことを願います。
Ojalá que vivan felices. どうか幸せに暮らしますように。
Que vivan felices. 幸せに暮らしますように。
No creemos que vivan felices. 私たちは(あなた方、彼ら)が幸せに暮らすとは思いません。
Puede que vivan felices. 幸せに暮らすのかもしれません。
Dudamos que vivan felices. 幸せに暮らすとは疑わしいです。
Quizás vivan felices. 多分幸せに暮らします。

 

スペイン語の接続法現在・まとめ

スペイン語の接続法現在は、願うときや、疑いがあるときに使います。

 

活用は普通の現在形とは違いますが、慣れてくれば使えるようになってきます。

 

接続法現在は願うときに使うので、よく、カードや手紙に書く文章として出てきますし、お別れのときなども、お相手の幸せを祈る言葉を言うときに使ったりします。

 

 

 

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サイト管理人MC(めひ・ここ)プロフィール

サイト管理人MC(めひ・ここ)です。

メキシコ市にあるUNAM大学外国人コースでスペイン語を学んだあと、メトロポリタン自治大学入学、卒業後はエンジニアとしてメキシコで仕事をしました。

その間、メキシコに滞在中の日本人の方たちに長年家庭教師としてスペイン語を教えてきました。

メキシコ人の夫との間に二人の子どもがいます。

メキシコには13年間住みました。最初はメキシコが大嫌いでした。好きになるまでにずいぶんかかったかもしれません。人生回り回ってやっとスペイン語が好きなことに気が付きました。。。

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