112. スペイン語の点過去と線過去の違い・使い分けがあっと言う間に分かる

目安時間:約 13分

ここでは、スペイン語の点過去と線過去の違いや使い分けが、あっと言う間に分かるように、解説していきます。

 

 

 

スペイン語の点過去と線過去の違い

スペイン語の点過去と線過去の違いを黄色のマーカーとピンクのマーカーで分かりやすいように分けてみました。黄色が点過去で、ピンクが線過去です。

 

動詞によっては、意味が瞬間的な動作や、始まりから終わりまでが短い時間である動作に関するものがあります。過去において、瞬間的な動作や完結している動作を表すときに、点過去(el pretérito)を使います。

 

Un ciclista se cayó durante la competencia. サイクリスト競技転んだ
Se murió el pájaro anoche. 昨夜死んだ
Choqué contra una camioneta. 私はトラックぶつかった
¿Te rompiste el dedo ? 君は折ったのか?
Cerré la puerta con llave. 私は閉めた
Las visitas llegaron tarde. 訪問客遅く着いた

 

↓不規則動詞

CAERSE(転んだ、落ちた) MORIRSE(死んだ) CHOCAR(ぶつかった) LLEGAR(着いた)
me caí me morí choqué llegué
te caíste te moriste chocaste llegaste
se ca se murió chocó llegó
nos caímos nos morimos chocamos llegamos
se cayeron se murieron chocaron llegaron

 

「romperse(折れる、割れる)」は再帰動詞です。「romperse」、「cerrar(閉める)」は規則動詞です。

 

 

しかしながら、上記のような、意味が瞬間的な動作や、始まりから終わりまでが短い時間である動作に関する動詞であっても、過去における習慣や繰り返しを表す場合は線過去(el copretérito)を使います。

 

Él siempre se caía durante las competencias. いつも競技中転んでいた
Armando se moría de la risa muy seguido. アルマンドはしょっちゅう笑いころげていた(笑い死にそうになっていた)。
Los coches a veces chocaban en esa glorieta. 時々そのロータリー衝突していた
Cada rato se me rompían los lentes. しょっちゅうメガネを壊していた(私にとってメガネが壊れていた)。
Por lo general cerraba yo la puerta con llave. 普通鍵で戸を閉めていた
Ellos nunca llegaban tarde. 彼ら決して遅刻しなかった遅く着かなかった)。

 



 

 

また、動詞によっては、意味が過去の継続した動作や、情景、状況など、時の流れと関係するものがあります。そのような動詞は線過去で表現することができます。

 

Vivíamos en México. 私たちはメキシコに住んでいた
Llovía mucho. 雨が沢山降っていた
Yo esperaba su regreso. 彼の(彼女の)帰り待っていた

 

しかしながら、上記のような、意味が過去の継続した動作や、情景、状況など、時の流れと関係する動詞であっても、過去の一定期間内である言葉を使ったり、動作の始まりや終わりで限定される場合は、点過去を使います。

 

Vivimos en México en 1999. 1999年にメキシコに住んでいました
Llovió toda la noche. 夜中雨が降っていました
Lo esperé dos horas. 私は彼を2時間待ちました

 

 

過去の物の描写の場合は基本的に線過去を使います。

La camiseta era muy grande. Tシャツとても大きかった

 

スペイン語の点過去と線過去の使い分け(中断)

スペイン語の点過去と線過去を使い分けるとき、以下の例文のように、一つの動作が、もう一つの過去において継続している動作を中断しているかのように見える時は、継続している動作に線過去を使い、中断する動作に点過去を使います。

 

Hablábamos con el rector cuando sonó el teléfono. 電話鳴ったとき、私達は学長話していた
Llegó la señorita mientras cenábamos. 私達が夕食をとっていた娘さん着いた

 

スペイン語の点過去と線過去の使い分け(するつもりだった)

「IR+a+動詞の原形」で、動詞IRが現在形の時は、未来を表すことができました。「~するつもりです」という文章ですね。

 

この動詞IRを線過去(不規則動詞)にすると、「IR+a+動詞の原形」で「~するつもりでした」という文章になります。普通、「するつもりだったけど、しなかった」という意味で使い、「しなかった」理由は現在形でも、点過去でも、未来形でも表すことができます。

 

また、動詞IRを点過去(不規則動詞)にすると、「IR+a+動詞の原形」で「~しに行った」という、全然違った意味になります。

 

動詞IRを現在形に 動詞IRを線過去に 動詞IRを点過去に
Voy a preguntarle al maestro. Iba a preguntarle al maestro. Fui a preguntarle al maestro.
先生に質問するつもりだ。 先生に質問するつもりだった 先生に質問しに行った

「preguntarle」の「le」は間接目的語代名詞で、この場合「先生に」を意味しています。

 

 

スペイン語の点過去と線過去の使い分け(言ったこと)

複合文にて、主節動詞が点過去で、「言ったこと」などが現在形であった場合、その現在形で言った内容を従節文の中では線過去で表します

 

主節動詞が点過去 言った事(現在、未来も) 従節動詞は線過去
Dijo:言った: ”Necesito dinero”「お金が要る」 Dijo que necesitaba dinero.

お金が要る言った

Preguntó:聞いた: ”¿Cuándo vas a ir?”「いつ行く?」 Preguntó que cuándo ibas a ir.

いつ君が行くつもりなのか聞いた

Opinó:意見した: ”Hay que estudiar”「勉強しなきゃ」 Opinó que había que estudiar.

勉強すべきだ意見した

Avisó:知らせた: ”Me siento mal”「気分が悪い」 Avisó que se sentía mal.

気分が悪い知らせた

Pensó:考えた: ”Es buena idea”「いい考え」 Pensó que era buena idea.

いい考え考えた

 

スペイン語の点過去と線過去が分かる・まとめ

スペイン語の点過去と線過去の違い・使い分けがあっと言う間に分かるように、まとめてみました。もし、分からないことがあったら、コメントいただけますか?分かってもらえるまで、説明いたします!

 

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

★スペイン語が話せるようになりたいと思いませんか?スペイン語俱楽部メルマガ会員に登録すると、初心者のためのスペイン語オンラインコースについての情報が 7 日間に渡ってメールで届きます。ご登録は↓ こちらからできます。スペイン語を既に勉強されている方も、ご相談に応じることができますので、ご登録されてからお気軽にお問合せください。
お名前  
メールアドレス

 

 

101. スペイン語線過去の不規則動詞は3つだけ!

目安時間:約 6分

前回、点過去と線過去の規則動詞の活用を学びました。ここでは、線過去の不規則動詞についてみていきます。ご安心ください。スペイン語線過去の不規則動詞は全部で3つだけです!

 

 

 

スペイン語線過去の不規則動詞IR

線過去の不規則動詞一つ目は動詞IR(行っていた)です。活用形を以下に示します。

 

動詞IR
iba
ibas
iba
íbamos
iban

 

 

A veces iba yo a las fiestas. 時々私はパーティー行っていました。
Ibas a su casa en coche, ¿verdad? 君は彼女(彼)ので行っていたよね?
Íbamos juntos frecuentemente. 私たちはしばしば一緒に行っていました。
Carmen y Teresa iban seguido con tacones. カルメンとテレサはよくハイヒール行っていました。

 

 

スペイン語線過去の不規則動詞VER

線過去の不規則動詞二つ目は動詞VER(見ていた、会っていた)です。活用形を以下に示します。

 

動詞VER
veía
veías
veía
veíamos
veían

 

 

Yo no veía la televisión nunca. 決してテレビを見ませんでした。
Mi novio siempre me veía en el regreso. 私の恋人いつも帰りに私と会っていました。
Veíamos muchas películas los fines de semana. 私たちは週末たくさんの映画を見ていました。
No me veían desde hace mucho. 彼らはずいぶん前から私と会っていませんでした。

 

 

スペイン語線過去の不規則動詞SER

 

線過去の不規則動詞三つ目は動詞SER(~だった)です。活用形を以下に示します。

 

動詞SER
era
eras
era
éramos
eran

 

 

Antes yo era rebelde, ahora no. 私は以前反抗的でした。は違います。
Eras todavía estudiante cuando te conocí. 君と知り合った時、君はまだ学生だった。
Éramos felices entonces. その頃は私たちは幸せでした。
Ellos eran los mejores alumnos. 彼ら一番いい生徒たちでした。

 

「conocí」というのは「conocer(知る)」の点過去です。

 

 

スペイン語線過去の不規則動詞・まとめ

スペイン語線過去の不規則動詞は3つあります。その活用形は以下のようになります。

 

IR(行っていた) VER(見ていた、会っていた) SER(~だった)
iba veía era
ibas veías eras
iba veía era
íbamos veíamos éramos
iban veían eran

 

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

★スペイン語が話せるようになりたいと思いませんか?スペイン語俱楽部メルマガ会員に登録すると、初心者のためのスペイン語オンラインコースについての情報が 7 日間に渡ってメールで届きます。ご登録は↓ こちらからできます。スペイン語を既に勉強されている方も、ご相談に応じることができますので、ご登録されてからお気軽にお問合せください。
お名前  
メールアドレス

 

 

100. スペイン語の過去形2種・点過去と線過去

目安時間:約 9分

ここでは、スペイン語の過去形についてみていきます。スペイン語の過去形は2種類あります。点過去と線過去です。二つの過去形の違いや、それぞれの活用を学んでみましょう!

 

 

 

点過去と線過去の違い

スペイン語の過去形は2種類あります。点過去と線過去です。以下にそれぞれの違いを示します。

 

点過去 線過去
  • 継続していない、終了している動作
  • 過去の一定の期間内の動作、過去の限定された時が指定されている動作
  • 過去の継続している動作
  • 過去の習慣を表す動作
  • 過去の繰り返しの動作
  • 過去の情景描写や状況表現

 

 

以下に、点過去の時に使われる時の表現と、線過去の時に使われる時の表現の例を示します。

 

点過去 線過去
anoche(昨夜)

ayer(昨日)

antier(おととい)

la semana pasada(先週)

el mes pasado(先月)

el año pasado(去年)

esta mañana(今朝)

siempre(いつも)

nunca(決して~ない)

a veces(時々)

seguido(よく)

frecuentemente(しばしば)

antes(昔)

todos los días(毎日)

 

 

点過去の規則動詞

では次に、点過去の規則動詞の活用形をみていきます。er動詞とir動詞は同じ活用になります。ar動詞、er動詞、ir動詞ともに、動詞の原形の語尾のそれぞれ、ar, er, irを取って、主語によって以下の活用語尾が付け加えられます。

 

ar動詞 er動詞 ir動詞
é í í
aste iste iste
ó
amos imos imos
aron ieron ieron

 

ar動詞とir動詞の主語が「私たち」の時の活用にマーカーが引いてあります。これらは現在形と同じ形なんですね。

 

さて、それでは点過去の活用になっている規則動詞の例を挙げてみます。

 

TOMAR(飲んだ、取った) CONOCER(知った) RECIBIR(受け取った)
tomé conocí recibí
tomaste conociste recibiste
tomó conoció recibió
tomamos conocimos recibimos
tomaron conocieron recibieron

 

 

「conocer」は現在形では不規則動詞でしたが、過去形では規則動詞になります。

 

 

Tomé mucho tequila anoche. 昨夜私はたくさんテキーラを飲みました。
¿Cuándo la conociste? 君はいつ彼女と出会った(彼女を知った)の?
Ella recibió muchos regalos en su cumpleaños. 彼女は誕生日にたくさんのプレゼントを受け取った。
Terminamos el trabajo a las once de la noche. 私たちはの11時に仕事終えました
No regresaron ayer. 彼らは昨日帰らなかった

 

 

線過去の規則動詞

線過去の規則動詞の活用形の語尾をみていきましょう。線過去も、er動詞とir動詞は同じ活用になります。

 

ar動詞 er動詞 ir動詞
aba ía ía
abas ías ías
aba ía ía
ábamos íamos íamos
aban ían ían

 

 

第一人称単数形と第三人称単数形(丁寧な「あなた」含む)が同じ形ですよね?だから、誰のことを言っているのかはっきりさすために、人称代名詞「yo(私)」などはよく付随して使われます。

 

線過去の活用になっている規則動詞の例を挙げてみます。

 

TOMAR(飲んでいた、取っていた) CONOCER(知っていた) RECIBIR(受け取っていた)
tomaba conocía recibía
tomabas conocías recibías
tomaba conocía recibía
tomábamos conocíamos recibíamos
tomaban conocían recibían

 

 

Antes yo tomaba licor después de la cena. 以前、私は夕食リキュールを飲んでいました。
En aquel entonces ya me conocías. あの頃既に君は私を知っていたよ。
José nunca recibía llamadas de su hermano. ホセは全然兄弟から電話(の呼び出し)をもらってなかった。
Siempre vivíamos en la ciudad. いつも私たちは街中住んでいました。
Las ventanas estaban abiertas cuando entré al cuarto. 私が部屋に入った時は開いていました。

 

「entré(私は入った)」は点過去で「estaban」はestar動詞の線過去です。

 

 

スペイン語の過去形2種・まとめ

スペイン語の過去形2種・点過去と線過去の違いと、規則動詞の活用を学びました。

 

点過去と線過去の違いはざっくりと「~した」と「~していた」の違いだと覚えておくとわかりやすいかもしれません。必ずしも訳すときに、そうなるとは限りませんが、上記のように覚えておくと理解しやすいです。

 

今回、規則動詞の活用を学びましたが、もちろん、それぞれ不規則動詞というものもあります。

 

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

★スペイン語が話せるようになりたいと思いませんか?スペイン語俱楽部メルマガ会員に登録すると、初心者のためのスペイン語オンラインコースについての情報が 7 日間に渡ってメールで届きます。ご登録は↓ こちらからできます。スペイン語を既に勉強されている方も、ご相談に応じることができますので、ご登録されてからお気軽にお問合せください。
お名前  
メールアドレス

 

 

最近の投稿
カテゴリー
サイト管理人MC(めひ・ここ)プロフィール

サイト管理人MC(めひ・ここ)です。

メキシコ市にあるUNAM大学外国人コースでスペイン語を学んだあと、メトロポリタン自治大学入学、卒業後はエンジニアとしてメキシコで仕事をしました。

その間、メキシコに滞在中の日本人の方たちに長年家庭教師としてスペイン語を教えてきました。

メキシコ人の夫との間に二人の子どもがいます。

メキシコには13年間住みました。最初はメキシコが大嫌いでした。好きになるまでにずいぶんかかったかもしれません。人生回り回ってやっとスペイン語が好きなことに気が付きました。。。

アーカイブ
お問い合わせ

    ランキング、クリックしてください♡

    ページの先頭へ

    error: Content is protected !!