184.スペイン語の無人称文(動詞ser の過去形等+形容詞)

目安時間:約 7分

この記事では、無人称文、「動詞ser+形容詞」の動詞ser を過去形で表したい時や、過去未来(可能法)を使って、現在や未来の可能性として表現したい時についてみていきます。

 

動詞ser を現在形で表す時は↓こちらの記事をご覧ください。

無人称文(動詞ser+形容詞)

 

過去未来(可能法)についてはこちらの記事↓をご覧ください。

過去未来

 

主語を特に入れる必要がない場合

「動詞ser+形容詞」の無人称文で、主語を特に入れる必要がない場合は、「動詞ser+形容詞」の後ろに動詞の原形(不定詞)が来ます。過去形の場合も同じです。

 

Fue conmovedor ver a mis papás después de tantos años. 私の両親にそんなにも長い年月の後、会うことは感動的でした。
Fue divertido bailar con ellos. 彼らと一緒に踊るのは楽しかった。
Fue necesario aceptar todas las condiciones. 全ての条件を受け入れることが必要でした。
Fue urgente conseguir una camioneta. 1台のトラックを手に入れるのが緊急のことでした。

 

主語を入れる場合

「動詞ser+形容詞」の無人称文で、動詞ser が過去形で且つ考えを言っている場合、主語を入れる時は通常、動詞ser+形容詞+que+接続法過去、となります。

 

Fue extraño que todos empezaran a toser.  みんなが咳をし始めたのは変でした。
Fue natural que ella obtuviera el trabajo en esa companía. 彼女がその会社で仕事を得たのは自然なことでした。
No fue necesario que le pagaras. 君が彼に払う必要はなかった。
Fue simpático que la muchacha cantara enfrente de todos. 若い女の子がみんなの前で歌ったのは感じが良かった。

 

「明らかな」という形容詞を使って事実を言う場合

過去のことを言っている無人称文、「動詞ser+形容詞」の形容詞が「明らかな」という意味のものの場合は、que の後ろに続く動詞は直説法の過去形等になります。

 

Era obvio que le interesaba mucho. 彼がすごく興味を持っていたのは明らかだった。
Era cierto que le fue mal en el examen. 彼が試験でダメだったというのは本当だった。
Fue verdad que no me sentía a gusto. 私が気を良くしていなかったのは本当でした。
Era evidente que le había gustado tu compañía. 彼が君の同伴を好んでいたのは明らかだった。

 

現在や未来の可能性についての考えを言う場合

現在や未来の可能性についての考えを言う場合は、無人称文の「動詞ser+形容詞」の動詞を過去未来(可能法)で表し、que の後の可能性の部分は通常、接続法過去になります。

 

Sería bueno que tuviéramos un gatito. 私達は子猫を飼ったらいいんじゃないかな。
Sería formidable que compráramos ese coche. その車を買えれば素晴らしいよね。
Sería muy bonito que fuéramos a la fiesta. 私達がパーティーへ行けたらとても素敵なのですが。
Sería conveniente que ellos nos dieran un avenón. 彼らが私たちを乗せてくれたら都合がいいですね。

 

 

 

無人称文(動詞ser+ 形容詞)の過去等まとめ

この記事では動詞ser が過去形や過去未来形で、後ろに形容詞が来る無人称文の例文を挙げてあります。

 

お好きな表現の仕方をみつけて会話で使ってみてください。

 

 

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153. スペイン語で過去の推測を表すのは過去未来形(可能法)だけじゃない!

目安時間:約 8分

ここでは、過去未来形(可能法)を使って過去の推測を表した疑問文を投げかけられた時の答え方についてみていきます。「~に違いない」といった表現の仕方などです。また、現在の推測についてもみていきます。「sería」と「será」の違いがわかるようにしています。

 

スペイン語での過去の推測の表し方

スペイン語の過去未来形にはいろいろな用法がありますが、その中で「過去における疑問や推測」を表す用法があります。例えば次の例文のような使い方ができます。

 

¿Qué hora sería cuando vine aquí? 私がここに来たのは何時だっただろう?
No sé qué hora era. 何時だったか私はわかりません
Eran las once de la noche. 11 時でした。

 

答えの文は二つとも推測ではないので線過去になっています。

 

過去の推測を表す文の場合はいくつかの言い方があります。

Serían como las once de la noche. 夜の 11 時だっただろう。(過去未来
Han de haber sido como las once de la noche. 夜の 11 時頃だったに違いない。
Deben de haber sido como las once de la noche. 夜の 11 時頃だったに違いない。
Habrán sido como las once de la noche. 夜の 11 時頃だっただろう。(直説法未来完了
Habrían sido como las once de la noche. 夜の 11 時頃だっただろう。(過去未来完了

 

「Han de haber sido」の「Han」は動詞「Haber」現在形第三人称複数形です(主語が 11 時で複数なので)。「Haber」の現在形活用、未来形、過去未来形は以下のようになります。

現在形 未来形 過去未来形
he habré habría
has habrás habrías
ha, hay habrá habría
hemos habremos habríamos
han habrán habrían

 

現在形第三人称単数形を使う場合は、この場合、「ha」の方を使います。

 

「sido」は動詞「ser(である)」の過去分詞です。

未来完了は動詞「haber」の未来形+主動詞の過去分詞で「~だっただろう」という意味になります。

過去未来完了は動詞「haber」の過去未来形+主動詞の過去分詞で「~だっただろう」という意味になります。

 

また、動詞「Deber」の現在形、または動詞「Haber」の現在形+de + haber + 主動詞の過去分詞でも「~だったに違いない」という意味になります。

 

スペイン語での現在の推測の表し方

また、未来形には現在の疑問、推測を表す用法があります。例えば次の例文のような使い方ができます。

 

¿Qué hora será ahorita? 何時だろう?
No sé qué hora es. 私は今何時か知りません。
Son las once. 11 時です。

 

答えの文は二つとも推測ではないので普通の現在形になっています。

 

現在の推測を表す表現は以下のようになります。

Serán las once. 11 時かもしれません。
Han de ser las once. 11 時じゃないかな。
Deben de ser las once. 11 時のはずだよ。

 

現在の推測を表すには未来形を使うか、動詞「haber」の現在形(hayを除く)+de +主動詞の原形(不定詞)、または動詞「deber」の現在形+de +主動詞の原形(不定詞)という言い回しを使うことができます。

 

 

スペイン語での過去と現在の推測の表し方・まとめ

推測を表す表現では動詞「ser」を例にとると、過去未来形の「sería」は過去における疑問や推測を表し、未来形の「será」は現在における疑問や推測を表します。

 

また、やはり動詞「ser」を例にとると、「Ha de haber sido ~」は「~だったに違いない」という意味になり、「Ha de ser ~」は「~に違いない」となります。

 

「Debe de haber sido ~」が「~だったに違いない」で、「Debe de ser ~」は「~に違いない」という意味になります。

 

その他、過去の推測には未来完了や過去未来完了(可能法完了形)を使うこともあります。

 

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128. スペイン語で現在分詞を使う用法の基本・過去進行形など

目安時間:約 9分

スペイン語で現在分詞を使う用法の基本をみていきます。現在分詞を使う現在進行形についてはこちらの記事に書いてあります。今回は過去進行形を中心に、その他の現在分詞を使った用法にも触れています。

 

 

スペイン語で現在分詞を使う用法

まず、現在分詞の活用形の規則的なものと、不規則なものについては現在進行形についての記事の中に書いてありますので、必要に応じてご覧ください。

 

スペイン語で現在分詞を使う用法の基本的なものを以下に記します。

 

その他にも、現在分詞は以下のような場合に使われます。

  • し続ける[動詞seguir +現在分詞]
  • し回る[動詞andar +現在分詞]
  • (現在分詞の動作を)して(期間が)経つ[動詞llevar +期間+現在分詞]
  • しながら(動詞の動作を)する[動詞+現在分詞]
  • [Si(もし)+動詞]=[現在分詞]
  • [目的語+動詞+現在分詞]で目的語の補語として
  • [Cuando(時) +動詞]=[現在分詞]
  • [Porque (なぜなら)+動詞]=[現在分詞]

 

※現在分詞は性や数によって変化することはありません。

 

ここではまず、基本的な用法の過去進行形について詳しくみていこうと思います。

 

 

「動詞estar +現在分詞」の過去進行形

「動詞estar +現在分詞」の動詞estar が現在形の場合は現在進行形になります。現在進行形と現在分詞を動詞の原形から変化させる方法については以下の記事に書いてあります↓。

現在分詞と現在進行形について

 

ここでは、動詞estar が点過去の場合と線過去の場合の過去進行形についてみていきます。

 

「 estar の点過去」+現在分詞

「 estar の点過去」+現在分詞で、過去における継続した動作ですでに終わっていることがわかっているものを表します。

 

動詞 estar の点過去の活用は以下のようになります。

 

動詞 estar の点過去
estuve
estuviste
estuvo
estuvimos
estuvieron

 

 

Estuvimos viviendo en esa casa hasta el 2015. 私たちはその家に2015年まで住んでいました。
Ana María estuvo hablando por celular tres horas. アナマリアは 3 時間携帯で話していた。
Estuvimos jugando videojuegos hasta la medianoche. 私たちは夜中までビデオゲームで遊んでいた。
Uds. estuvieron llorando anoche, ¿verdad? あなた方は昨夜泣いていましたね?

 

 

「 estar の線過去」+現在分詞

「 estar の線過去」+現在分詞で、過去における継続した動作を表します。線過去の場合は、過去のいつその動作が始まって終わったかよりも、「継続していたこと」自体が興味の対象であるときに使われます。

 

また、継続した動作を線過去で表し、その動作を中断するかのような動作を点過去で表す文がありますが、継続を際立たせるために、線過去の代わりに、過去進行形(「estarの線過去」+現在分詞)を使うこともよくあります。

 

動詞 estar の線過去の活用は以下のようになります。

 

動詞 estar の線過去
estaba
estabas
estaba
estábamos
estaban

 

Mi mamá estaba hablando por teléfono cuando yo llegué. 私が着いた、母は電話でしゃべっていました。
¿Qué estabas haciendo cuando te vi? あなたを見た時、何をしてたの?
Mis compañeros estaban estudiando en la biblioteca. 私の級友たち図書館で勉強していました。
Yo estaba leyendo cuando se fue la luz. 停電になった時、私は読書をしていました。

 

現在分詞のいろいろな用法

他にも、現在分詞はいろいろな用法で使われます。

 

¿Cuánto tiempo llevas viviendo aquí? ここに住んでどのくらい経ちますか?
Vivo pensando en ti. 君のことを考えながら生きている
Mi papá siempre me veía jugando fútbol con mis hermanos. 私の父はいつも私が兄弟たちとサッカーをするのを見ていた。
Me caí saliendo del trabajo. 私は仕事から出た時、転びました
Yo creía en tus palabras creyendo que me amabas. 僕を愛していると思っていたから、君の言葉を信じていた。
Teniendo más tiempo, puedo hacerlo con detalle. 時間がもっとあれば、私はそれを詳細にすることができます。

 

「Vivo pensando en ti」は歌のタイトルにあります。「Yo creía en tus palabras creyendo que me amabas」は歌の歌詞の中の文です。

 

 

スペイン語で現在分詞を使う用法の基本・まとめ

現在分詞の用法の基本はやっぱり「動詞 estar 」と組み合わさった現在進行形と過去進行形です。

 

でも、スペイン語の現在分詞はその他にもいろんな用法で使われることがあるということを頭の片隅に入れておくと、意味がわかりやすくなってくると思います。

 

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サイト管理人MC(めひ・ここ)プロフィール

サイト管理人MC(めひ・ここ)です。

メキシコ市にあるUNAM大学外国人コースでスペイン語を学んだあと、メトロポリタン自治大学入学、卒業後はエンジニアとしてメキシコで仕事をしました。

その間、メキシコに滞在中の日本人の方たちに長年家庭教師としてスペイン語を教えてきました。

メキシコ人の夫との間に二人の子どもがいます。

メキシコには13年間住みました。最初はメキシコが大嫌いでした。好きになるまでにずいぶんかかったかもしれません。人生回り回ってやっとスペイン語が好きなことに気が付きました。。。

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