スペイン語の「受け身」について解説します。「受動態」と言って、能動態が「主語が動詞の動作を行う」のに対して、「受け身」は動作の方が「動作を行う者」より重要な場合に使われます。
文法・スペイン語の受け身
●スペイン語の受け身は、動詞ser + 過去分詞で形作られます。「誰々によって~される」という表現です。「誰々によって」は「por 誰々」と、前置詞「por」を使って表されます。
por mí | 私によって |
por ti | 君によって |
por usted | あなたによって |
por él | 彼によって |
por ella | 彼女によって |
por nosotros | 私たちによって |
por ustedes | あなた方によって |
por ellos | 彼らによって |
「誰々によって」の部分は省略されることも多いです。
過去分詞は主語の性と数によって変化します。
また、以下のような「受け身」の使い方もあります。
●se + 動詞 + 主語
●第三人称複数形
スペイン語では「受け身の表現」は口語よりも文語として使われます。つまり、「手紙は届けられる」という表現よりも、口語の場合は「彼らは手紙を届ける」という言い方(能動態)が使われるということです。
●Se dice que ~ ~と言われています
問題・スペイン語の受け身
●次の文を「ser + 過去分詞」の受け身に直してください。答えは下にあります。
1-(現在形)El cartero entrega la carta al día siguiente. | 郵便配達人は次の日に手紙を渡す。 |
2-(点過去)Nosotros recibimos al profesor a la una. | 私たちは 1 時に教授の訪問を受けました。 |
3-(未来形)Yo escribiré una novela algún día. | 私はいつの日か小説を書くでしょう。 |
4-(現在完了)Los doctores han elegido a un administrador. | 医者たちは一人の経営者を選びました。 |
答え
1-La carta es entregada por el cartero al día siguiente. | 手紙は郵便配達人によって次の日に渡される。 |
2-El profesor fue recibido por nosotros a la una. | 教授は 1 時に私たちによって迎えられました。 |
3-Una novela será escrita por mí algún día. | いつの日か私によって小説が書かれるでしょう。 |
4-Un administrador ha sido elegido por los doctores. | 一人の経営者が医者たちによって選ばれました。 |
●次の文章の意味は何ですか?答えは下にあります。
5-Se entrega la carta al día siguiente. |
6-Entregan la carta al día siguiente. |
7-Se dice que entregan la carta al día siguiente. |
答え
5-手紙は次の日に渡される。 |
6-手紙は次の日に渡される(彼らは手紙を次の日に渡す)。 |
7-次の日に手紙を渡すと言われている。 |
スペイン語の受け身・まとめ
「ser + 過去分詞」という受け身の形より、口語では、能動態で主語を第三人称複数形にした形で表現したり、「se + 動詞 + 主語」という形で受け身を表現することの方が多いです。とはいうものの、「ser + 過去分詞」も読み物などにはたくさん出てきますので、覚えてくださいね!「Se dice ~(~と言われています)」の表現もとてもよく使われます。
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