ここでは、
過去未来形(可能法) を使って過去の推測を表した疑問文を投げかけられた時の答え方についてみていきます。「~に違いない」といった表現の仕方などです。また、現在の推測についてもみていきます。「sería」と「será」の違いがわかるようにしています。
スペイン語での過去の推測の表し方
スペイン語の
過去未来形 にはいろいろな用法がありますが、その中で
「過去における疑問や推測」を表す用法 があります。例えば次の例文のような使い方ができます。
¿Qué hora sería cuando vine aquí ?
私がここに 来たのは何時 だっただろう?
No sé qué hora era .
何時だったか私はわかりません 。
Eran las once de la noche .
夜 の 11 時 でした。
https://www.supeingokaiwa.info/wp-content/uploads/2021/10/Record-online-voice-recorder.com-24.mp3
答えの文は二つとも推測ではないので線過去になっています。
過去の推測を表す文の場合はいくつかの言い方があります。
Serían como las once de la noche.
夜の 11 時頃 だっただろう。(過去未来 )
Han de haber sido como las once de la noche.
夜の 11 時頃だったに違いない。
Deben de haber sido como las once de la noche.
夜の 11 時頃だったに違いない。
Habrán sido como las once de la noche.
夜の 11 時頃だっただろう。(直説法未来完了 )
Habrían sido como las once de la noche.
夜の 11 時頃だっただろう。(過去未来完了 )
https://www.supeingokaiwa.info/wp-content/uploads/2021/10/Record-online-voice-recorder.com-25.mp3
「Han de haber sido」の「Han」は動詞「Haber」現在形第三人称複数形です(主語が 11 時で複数なので)。「Haber」の現在形活用、未来形、過去未来形は以下のようになります。
現在形
未来形
過去未来形
he
habré
habría
has
habrás
habrías
ha, hay
habrá
habría
hemos
habremos
habríamos
han
habrán
habrían
現在形第三人称単数形を使う場合は、この場合、「ha」の方を使います。
「sido」は動詞「ser(である)」の
過去分詞 です。
未来完了 は動詞「haber」の未来形+主動詞の過去分詞で「~だっただろう」という意味になります。
過去未来完了 は動詞「haber」の過去未来形+主動詞の過去分詞で「~だっただろう」という意味になります。
また、動詞「Deber」の現在形、または動詞「Haber」の現在形+de + haber + 主動詞の過去分詞でも「~だったに違いない」という意味になります。
スペイン語での現在の推測の表し方
また、
未来形 には現在の疑問、推測を表す用法があります。例えば次の例文のような使い方ができます。
¿Qué hora será ahorita ?
今 何時だろう?
No sé qué hora es.
私は今何時か知りません。
Son las once.
11 時です。
https://www.supeingokaiwa.info/wp-content/uploads/2021/10/Record-online-voice-recorder.com-26.mp3
答えの文は二つとも推測ではないので普通の現在形になっています。
現在の推測を表す表現は以下のようになります。
Serán las once.
11 時かもしれません。
Han de ser las once.
11 時じゃないかな。
Deben de ser las once.
11 時のはずだよ。
https://www.supeingokaiwa.info/wp-content/uploads/2021/10/Record-online-voice-recorder.com-27.mp3
現在の推測を表すには未来形を使うか、動詞「haber」の現在形(hayを除く)+de +主動詞の原形(不定詞)、または動詞「deber」の現在形+de +主動詞の原形(不定詞)という言い回しを使うことができます。
スペイン語での過去と現在の推測の表し方・まとめ
推測を表す表現では動詞「ser」を例にとると、過去未来形の「sería」は過去における疑問や推測を表し、未来形の「será」は現在における疑問や推測を表します。
また、やはり動詞「ser」を例にとると、「Ha de haber sido ~」は「~だったに違いない」という意味になり、「Ha de ser ~」は「~に違いない」となります。
「Debe de haber sido ~」が「~だったに違いない」で、「Debe de ser ~」は「~に違いない」という意味になります。
その他、過去の推測には未来完了や過去未来完了(可能法完了形)を使うこともあります。
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ここではスペイン語の過去未来形の活用とその例文及び意味を載せています(過去未来形のことを可能法と言う場合もあります)。なぜ過去未来と呼ばれるかというと、
過去から見た未来を表す ことができる形だからです。
スペイン語の過去未来形の活用
規則動詞は不定詞(動詞の原形)に以下の語尾が付け加えられます。-ar動詞、-er動詞、-ir動詞全部同じです。
不定詞に接続する語尾
例ーllegar(着く)の場合
私は
ía
llegaría
君は
ías
llegarías
あなた(彼、彼女)は
ía
llegaría
私たちは
íamos
llegaríamos
あなた方(彼ら、彼女ら)は
ían
llegarían
不規則動詞は
未来形 で不規則だったものと同じです。
TENER(持つ)
PONER(置く)
SALIR(出る)
VENIR(来る)
tendr ía
pondr ía
saldr ía
vendr ía
tendr ías
pondr ías
saldr ías
vendr ías
tendr ía
pondr ía
saldr ía
vendr ía
tendr íamos
podr íamos
saldr íamos
vendr íamos
tendr ían
pondr ían
saldr ían
vendr ían
.
VALER(価値がある)
QUERER(欲する)
SABER(知っている)
PODER(できる)
valdr ía
querr ía
sabr ía
podr ía
valdr ías
querr ías
sabr ías
podr ías
valdr ía
querr ía
sabr ía
podr ía
valdr íamos
querr íamos
sabr íamos
podr íamos
valdr ían
querr ían
sabr ían
podr ían
HABER(ある、いる)
CABER(入る)
HACER(する、作る)
DECIR(言う)
habr ía
cabr ía
har ía
dir ía
habr ías
cabr ías
har ías
dir ías
habr ía
cabr ía
har ía
dir ía
habr íamos
cabr íamos
har íamos
dir íamos
habr ían
cabr ían
har ían
dir ían
過去未来形の例文と意味
スペイン語の過去未来形には次のような用法があります。
過去から見た未来
過去における疑問や推測
丁寧 な表現
婉曲 な表現
「~すべき」という表現(Deber の過去未来+不定詞)
感情を表す間接目的語の動詞の仮定や可能性(現在や未来)
未来の可能性
1
Él me dijo que llegaría al atardecer .
彼は夕方 には着くだろう って僕に言った よ。
2
¿Qué hora sería cuando me quedé dormida ?
私(女)が寝ちゃった 時は何時 だっただろう ?
3
¿Me podría usted por favor ayudar a cambiar la llanta del coche ?
車のタイヤ を交換する のを手伝っていただけますでしょうか ?
4
Yo no compraría ese vestido .
私だったら その 洋服 は買わない わね。
5
No deberías hablar así de tu familia .
君はそんな風に 君の家族 について話すべきではない よ。
6
Me gustaría visitar a tus amigos.
私は 君の友人たちを訪れてみたい です。
7
Yo sí iría si vienes conmigo .
君が私と一緒に 来てくれるなら 私は行くでしょう ね。
https://www.supeingokaiwa.info/wp-content/uploads/2021/08/Record-online-voice-recorder.com-10.mp3
未来の可能性は通常「si ~」などと、条件が付いた時に使います。可能性が低い場合の条件文には、通常
接続法過去 を使います(si vinieras)。
Me gustaría que ~などと、複文になる場合の例文は
こちらの記事 をご覧ください。
現在や未来の可能性についての考え を言う場合にも過去未来を使います。
↑詳しくはこちらの記事をご覧ください。
ちなみに現在における疑問や推測は
未来形 を使います。
スペイン語の過去未来・まとめ
過去未来形、いろいろな使い方がありますが、どれもよく使います。「~すべき」の表現は「deber」の現在形で代用することができます。丁寧な表現の「¿Podría +不定詞?」は覚えておくといい表現ですね。「Me gustaría +不定詞」も会話で重宝する表現です。
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