119. スペイン語の間接目的語の動詞の例文・直接目的語との違い

目安時間:約 12分

スペイン語の間接目的語の動詞とは?間接目的語と直接目的語の違いは?日本人にとってちょっと難しい間接目的語の動詞の例文を、今回は、過去形(点過去と線過去)に焦点を絞ってお見せしていきます。現在形の例文がいい方のために、リンクも貼っておきますのでご安心ください!もちろん、文法の説明も!

 

 

スペイン語の間接目的語と直接目的語の違い

そもそも、間接目的語とは

間接目的語とは日本語で「誰々に」や「何々に」というのがそれで、スペイン語では必ず間接目的語代名詞を使います

間接目的語代名詞 意味
me 私に
te 君に
le あなたに、彼に、彼女に、それに
nos 私たちに
les あなた方に、彼らに、彼女らに、それらに

 

それで、「彼に」だけじゃわからないから「弟に」とか「カルロスに」とか、誰にかを明確にしたい場合や、「私には‼」など強調したい場合に、間接目的語代名詞にプラスして、「a 誰々」と、間接目的語の追加情報を加えます。

 

詳しくはこちらの記事をご覧ください→間接目的語代名詞

 

 

直接目的語とは

直接目的語とは日本語で「何々を」や「誰々を」と表されるもので、物の場合は前置詞なしで、人の場合は大抵、「前置詞 a + 誰々」となります(「弟が一人います(Tengo un hermano menor直訳:弟を一人持っています)のように前置詞が入らない場合もあります)。直接目的語代名詞は以下のようになります。

直接目的語代名詞 意味
me 私を
te 君を
lo それ(男性名詞)を、彼を、あなた(男性)を
la それ(女性名詞)を、彼女を、あなた(女性)を
nos 私たちを
los それら(男または男女混合名詞)を、彼らを、あなた方を
las それら(女性名詞)を、彼女らを、あなた方を

 

詳しくはこちらの記事をご覧ください→直接目的語代名詞

 

「me」と「te」と「nos」は間接目的語代名詞も直接目的語代名詞も同じ形ですね。でも、動詞によって、「私に」か「私を」かはわかるので、心配する必要はありません。

 

 

スペイン語の間接目的語の動詞とは

スペイン語には「間接目的語の動詞」なるものが存在し、それらの動詞には必ず間接目的語代名詞が付きます。日本語では大抵の場合主語となるものが、間接目的語で表されるので、動詞の活用形は第三人称単数形と第三人称複数形の2種類だけです。

 

「こういう言い方をするときは、間接目的語の動詞を使うんだな」というのを覚えてもらえるように、今回は、点過去と線過去の言い方に焦点を絞って例文を載せていきます。

 

現在形の間接目的語の例文はこちらの記事をご覧ください→現在形の間接目的語の動詞の例文

 

こちらの記事では「間接目的語の動詞」についてもうちょっと立ち入って説明しています→「私は好き」

 

 

スペイン語の間接目的語の動詞の例文

1行目と3行目は主語が単数形の時です。

2行目と4行目は主語が複数形の時です。

 

encantar(すっごく気に入っている)

 

最初2文は点過去・後ろ2文は線過去 日本語
Me encantó ver a los kanguros. 私はカンガルーを見るのがすっごく気に入った。
Me encantaron ellos. 私は彼らがすっごく気に入った。
Me encantaba visitar a mis primos. 私はいとこたちを訪れるのが大好きだった。
Me encantaban los pasteles y los dulces. 私はケーキやお菓子が大好きだった。

 

agradar(満足する)

 

最初2文は点過去・後ろ2文は線過去 日本語
¿Te agradó José? 君はホセが感じいいと思った?
Te agradaron los resultados, ¿verdad? 君は結果に満足したでしょ?
Antes te agradaba pasear en las tardes. 君は午後散歩をするのが好きだったよ。
Antes te agradaban tus vecinos. 以前君は隣人が感じいいと思っていたよ。

 

faltar(足りない)

 

最初2文は点過去・後ろ2文は線過去 日本語
A mi hermano le faltó un punto para pasar el examen. 私の兄弟は試験に合格するのに1点足りなかった。
A ella no le faltaron ganas de ir. 彼女行きたいという気持ちが欠けていたわけではなかった。
Siempre le faltaba dinero a ese muchacho. その青年はいつもお金が欠乏していた。
A los vecinos les faltaban muchas cosas para arreglar su casa. 隣人たちは家を直すためにたくさんの物が足りなかった。

 

 

molestar(嫌だ)

 

最初2文は点過去・後ろ2文は線過去 日本語
Nos molestó su actitud. 私たちは彼(彼女)の態度が気に食わなかった。
Nos molestaron los mosquitos. 私たちはが嫌だった。
Nos molestaba ese señor cuando íbamos a la escuela. 私たちが学校へ行くとき、その人が嫌がらせをしていた。
No nos molestaban los ruidos de la calle. 私たちは騒音は気にならなかった。

 

quedar((ある状態に)なる)

 

最初2文は点過去・後ろ2文は線過去 日本語
Les quedó muy bien el pastel a ustedes. あなた方はケーキとても上手にできました。
A los niños les quedaron grandes los zapatos. 子供達にはは大きかった。
A mis tías siempre les quedaba muy sabrosa la comida. 私の叔母たちはいつもお料理がとてもおいしくできていた。
A ellos siempre les quedaban chicos los uniformes porque eran muy altos. 彼らはとても背が高かったから、いつも制服が小さかった。

 

 

それぞれ、間接目的語代名詞を変えて文を作ってみてください。

 

 

間接目的語の動詞の例文・まとめ

間接目的語の動詞は他にもあります。もっと勉強したい場合はこちらの記事もご覧ください→間接目的語の動詞過去形間接目的語の動詞「parecer」

 

間接目的語はもちろん、普通の動詞にも使われます。「Yo te digo después君に後で言うよ)」なんて場合ですね。

 

でも、間接目的語代名詞はスペイン語では「間接目的語の動詞」と伴に、頻繁に使われるので、「言い回し」として少しずつ覚えていくと、スペイン語の会話力がついてくるので頑張る甲斐はあります!

 

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98. スペイン語の間接目的語やその代名詞について。直接目的語も

目安時間:約 11分

ここでは、スペイン語の間接目的語やその代名詞についてみていきます。「私に」とか「彼に」の「~に」という言い方ですね。直接目的語代名詞については既に記事にしてありますが、直接目的語代名詞と間接目的語を一緒に使う場合のルールについても記載してあります。

 

 

 

スペイン語の間接目的語代名詞

間接目的語とは、動詞の行為によって間接的に影響を受ける人のことで、「~に」などで表される言葉です。

 

スペイン語では、間接目的語を言い表す時、必ず間接目的語代名詞を使います。以下に間接目的語代名詞を示します。

me 私に
te 君に
le あなたに、彼に、彼女に
nos 私たちに
les あなた方に、彼らに、彼女らに

 

動詞の前に間接目的語代名詞が来ます。

¿Me das algo de comer, por favor? 私に少し食べ物をもらえますか?(君は与えますか)
Te devuelvo el dinero. 私は君にお金を返します。
Nos avisan por correo electrónico. 私たちに電子メール知らせてくれます

 

「por favor」は「お願いします」という意味です。

 

「私に(me)」と「君に(te)」と「私たちに(nos)」は問題ないですね?では次のような文はどうでしょうか?

 

Le traigo una silla. (あなた、彼、彼女)に私は椅子を持ってきます。
Les deseo buena suerte. (あなた方、彼ら、彼女ら)に私はを願います。

 

「あなたに」か「彼に」か「彼女に」か、また「あなた方に」か「彼らに」か「彼女らに」か、わかる場合は上の文のままでいいですが、はっきりさせたい場合は以下のように言います。

 

Le traigo una silla a tu abuelito. 君のおじいさんに椅子を持ってきます。
Les deseo buena suerte a sus hijos. あなたのお子さん達に幸運を願います。

 

間接目的語代名詞なしで以下のように言うのは間違えです

Traigo una silla a tu abuelito.
Deseo buena suerte a sus hijos.

 

また、はっきりさせる場合だけでなく、強調するときにも使うので、「私に」、「君に」、「私たちに」の間接目的語代名詞とともにも以下のように付け加えることがあります。

 

間接目的語代名詞 間接目的語付け加え情報
me a mí
te a ti
le a usted(あなたに)

a él(彼に)

a ella(彼女に)

nos a nosotros

a nosotras

les a ustedes(あなた方に)

a ellos(彼らに)

a ellas(彼女らに)

 

 

¿A mí me das algo de comer, por favor? には少し食べ物をもらえますか?
Te devuelvo el dinero a ti. No te preocupes. 心配しないで。君にはお金を返すよ。
A nosotros nos avisan por correo electrónico. 私たちには電子メールで知らせてくれます。

 

上記のように、間接目的語付け加え情報は間接目的語代名詞の前に置くこともできます。ちなみに、これらの目的語付け加え情報は、直接目的語に対しても「~を」という意味で使うこともあります。

 

 

間接目的語代名詞と直接目的語代名詞

直接目的語代名詞についてはすでに記事にしてあります。一つの文の中に間接目的語代名詞と直接目的語代名詞の両方が来る場合は順番は以下のようになります。

 

間接目的語代名詞直接目的語代名詞動詞

 

Me lo piden. 私にそれを求めます
Te la enseña. 君にそれを見せます
Nos los compran. 私たちにそれらを買います。

 

現在進行形(Estar+現在分詞)未来形(Ir+a+動詞の原形)など、動詞が二つ組み合わさっているような文の場合は、二つの目的語代名詞は二つの動詞の前に来るか、二つの動詞の後に連結します。

 

Me lo está pidiendo. Está pidiéndomelo. 私にそれを求めています。
Me lo va a pedir. Va a pedírmelo. 私にそれを求めるでしょう。

 

 

後ろに連結される場合、アクセントの位置は元の動詞のアクセントの位置と同じなので、「後から2番目の母音にアクセント」のルールに反するため、アクセント記号を付けます。

 

 

最後に、間接目的語代名詞+直接目的語代名詞で、間接目的語代名詞が「le」または「les」の場合は、直接目的語代名詞「lo」、「la」、「los」、「las」の前で「se」に変わります

 

Se lo pido a ella. Le lo pido a ella. 私は彼女にそれを求めます。
Se la pido a él. Le la pido a él. 私は彼にそれを求めます。
Se los pido a ustedes. Les los pido a ustedes. 私はあなた方にそれらを求めます。
Se las pido a mis papás. Les las pido a mis papás. 私は両親にそれらを求めます。

 

スペイン語の間接目的語代名詞まとめ

スペイン語では間接目的語を文に入れる場合、必ず間接目的語代名詞を使います。

 

間接目的語代名詞は「me, te, le, nos, les」です。「~に」という意味ですが、誰にかをはっきりさせるためや、強調するために、間接目的語付け加え情報「a él, a ustedes, a mí」などを付け加えることもあります。直接目的語付け加え情報、または強調するために同じ形が「誰々を」という意味で使われることもあります。

 

直接目的語代名詞と組み合わさるときは、必ず先に間接目的語代名詞が来ます。そして、直接目的語代名詞「lo, la, los, las」の前に「le(あなたに、彼に、彼女に)」や「les(あなた方に、彼らに、彼女らに)」が来る場合は「le」と「les」は「se」に変化します。

 

ちょっと難しいでしょうか?でも、「le la」とか「les los」って言いにくいですよね?「se la」とか「se los」の方が格段言いやすいです。スペイン語って言いやすいように変化してきているんですね。

 

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60. lo, la, los, las の意味は?スペイン語の直接目的語代名詞

目安時間:約 9分

「lo, la, los, las」の意味は何でしょうか?「la, los, las」は名詞の前に付いているならそれは定冠詞ですね。「los Takahashi」のように、名字の前に「los」が付いている場合は「高橋家」のように「家族」を意味します。では「lo, la, los, las」が動詞の前に来ていたら?または動詞の後にぴったり引っ付いていたら?それは直接目的語代名詞です。

 

 

直接目的語とは

直接目的語とは何でしょうか?直接目的語とは「~を」で表される動詞の行為を受ける物、または人のことです。

 

直接目的語は代名詞でない場合、スペイン語では動詞の後に来ます。直接目的語が「私を」、「「君を」、「私たちを」以外の特定の「人」の場合、「人」の前に前置詞「a」を付けます(動詞tenerには付きません)。

 

Necesito un paraguas. 私はを必要としています。
Necesito a mi esposo. 私は私の必要としています。

 

上記の例の場合、直接目的語は「un paraguas(傘)」と「mi esposo(私の夫)」です。

 

「paraguas」は男性名詞で単数形も複数形も同じ形です。

 

「Necesito a mi esposo」というのは、旦那さんの助けを必要としているということです。結婚していなくて「早く誰かと結婚したい」という意味で「私は夫が必要です」と言いたい場合は「Necesito un esposo」となって前置詞の「a」は使われません。

 

 

 

 

スペイン語の直接目的語代名詞

上記の例文の直接目的語を代名詞に置き換えると以下のようになります。

 

Lo necesito. 私はそれを(傘を)必要としています。
Lo necesito. 私は彼を(私の夫を)必要としています。

 

上の例文の場合、「傘」も「私の夫」も男性名詞の単数形なので、直接目的語代名詞はどちらも「lo」になります。

 

原則的には、直接目的語代名詞は動詞の前に置きます。否定文の場合は「no」が直接目的語代名詞の前になります。

 

直接目的語が「私を」、「君を」、「私たちを」の場合は常に代名詞が使われます。以下に直接目的語代名詞を示します。

 

me 私を
te 君を
nos 私たちを
lo あなた(男性)を、彼を、それ(男性名詞)を
la あなた(女性)を、彼女を、それ(女性名詞)を
los あなた方(男性)を、彼らを、それら(男性名詞)を
las あなた方(女性)を、彼女らを、それら(女性名詞)を

 

これまでに勉強してきた未来形(動詞ir+a+動詞の原形)現在進行形(動詞estarの現在形+現在分詞)に直接目的語代名詞を付ける場合は、二つの動詞の前に置くか、後ろの動詞に連結させます。

 

¿Vas a ver esa película? 君はその映画を見るつもり?
Sí. La voy a ver este fin de semana. うん。それを今週末見るつもりだ。
Sí. Voy a verla este fin de semana. うん。それを今週末見るつもりだ。
¿Estás buscando a los doctores? 君はお医者さんたちを探してるの?
No, no los estoy buscando. いや。彼らを探してはいない
No, no estoy buscándolos. いや。彼らを探してはいない

 

最後の例文の中の「buscándolos」は「buscando」と同じ位置にアクセントが来るようにアクセント記号が入っています。

 

日本語では上の例文のような場合、「それを」や「彼らを」は言わないことが多いので、スペイン語でもつい、言わないで済ませてしまうこともあるかもしれません。直接目的語代名詞を省いても通じたりします。

 

でも、スペイン語圏の人たちはしっかり直接目的語代名詞を使っています。だから代名詞を使わないと何か抜けた感じに聞こえてしまいます。少しずつ使い慣れるように頑張りましょう!

 

lo que, los que, la que, las que

「lo」の後ろに「que」が来ている場合など、「lo que」「los que」「la que」「las que」となっている場合は直接目的語代名詞ではありません。詳しくは関係代名詞についての記事をご覧ください。

 

 

lo, la, los, lasの意味・まとめ

今回は直接目的語代名詞としての「lo, la, los, las」を学びました。その他に「me, te, nos」もあります。

 

日本では省くことが多いですが「愛してる」は「Te amo」で「Amo」だけ言うことはないですね。「好きです」と告白するときも「Quiero」なんて言ったら「何を?」なんて聞かれてしまいます。必ず「Te quiero」と直接目的語代名詞が付きます。

 

「~を」という直接目的語の代名詞、スペイン語では割と大切な脇役です。

 

 

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サイト管理人MC(めひ・ここ)プロフィール

サイト管理人MC(めひ・ここ)です。

メキシコ市にあるUNAM大学外国人コースでスペイン語を学んだあと、メトロポリタン自治大学入学、卒業後はエンジニアとしてメキシコで仕事をしました。

その間、メキシコに滞在中の日本人の方たちに長年家庭教師としてスペイン語を教えてきました。

メキシコ人の夫との間に二人の子どもがいます。

メキシコには13年間住みました。最初はメキシコが大嫌いでした。好きになるまでにずいぶんかかったかもしれません。人生回り回ってやっとスペイン語が好きなことに気が付きました。。。

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