
ここでは、スペイン語の関係代名詞「que」、「donde」、「lo que」、「el que」、「la que」、「los que」、「las que」について詳しく解説していきます。
もくじ
スペイン語の関係代名詞 que
スペイン語の関係代名詞「que」は、人や物(名詞)を修飾する、形容詞的従属節を従えるためのものです。
例えば、接続法現在などで、動詞の後などに来た接続詞の「que」とは違います。
形容詞的従属節によって修飾される名詞は、関係代名詞「que」の前に来るので「先行詞」と呼ばれています。
↓この順番になります。
先行詞 que 形容詞的従属節
形容詞的従属節の文の主語が先行詞の場合は問題ありません。形容詞的従属節の主語が先行詞の名詞と違う場合、先行詞が物であればいいのですが、人の時は関係代名詞「que」ではなく「quien」を使い、動詞の後に伴うべき前置詞は「quien」の前に置かれます。ただし、「ver a(を見る、に会う)」や「presentar a(を紹介する)」などの動詞で先行詞が直接目的語である場合には、前置詞「a」なしで関係代名詞「que」を使うか、または「a quien」を使います。⇒関係代名詞quien, quienes の記事はこちら
El libro que le presté le interesó mucho. | 私が彼女(彼)に貸した本はとても興味を引いた。 |
La señora que vive aquí es mi maestra. | ここに住んでいる婦人は私の先生です。 |
La señora que vi en la ópera es mi maestra. | オペラで見た婦人は私の先生です。 |
La señora con quien fui a la ópera es mi maestra. | オペラへ私が一緒に行った婦人は私の先生です。 |
一番初めの例文の先行詞は物(El libro)です。形容詞的従属節「le presté(彼女に私は貸した)」の主語は「私」で先行詞の「本」ではありませんが、先行詞が物なので、関係代名詞「que」で大丈夫です。
二番目の例文は、形容詞的従属節「vive aquí(彼女はここに住んでいる)」の主語は先行詞の「La señora(婦人)」なので、関係代名詞「que」を使っています。
三番目の例文では、形容詞的従属節の主語が「私」で「La señora(婦人)」ではありませんが、「オペラで婦人を見た」ということで先行詞の「婦人」が直接目的語なので、関係代名詞「que」を使っても、「que」の代わりに「a quien」を使ってもいいです。
最後の例文では形容詞的従属節の主語が「私」で先行詞と違う上、「La señora(婦人)」は直接目的語でもないので、ここでは関係代名詞の「quien」を使います。更に、形容詞的従属節を完全な文にすると、「Fui a la ópera con la señora.(私は婦人とオペラへ行きました。)」となるので、この前置詞「con」を付けて「con quien」となります。
スペイン語の関係代名詞 donde
スペイン語の関係代名詞「donde」も先行詞を修飾する、形容詞的従属節を従えるためのものですが、こちらは、先行詞が場所の名詞で、従属節によって、その場所でのことが伝えられる場合に使われます。また、「donde」は関係副詞としての用法もあります。
Fuimos al restaurante donde se casó mi hermano. | 私たちは私の兄弟が結婚したレストランへ行った。 |
Fuimos al restaurante que me recomendó mi hermano. | 私たちは私の兄弟が私に推薦したレストランへ行った。 |
Ésa es la tienda donde se atiende muy bien. | それが、とてもよく接待してくれる店です。 |
Voy por donde tú vas. | 私は君が行く道で行く。 |
「al」は「a+el」のことです。「結婚した」という行為が先行詞の「レストラン」でありました。それに比べて2 番目の例文では同じ先行詞の「レストラン」ですが、従属節の「推薦した」はレストランでの行為ではないため、関係代名詞の「que」が使われています。
3 番目の例文は先行詞の「店」で「接待する」という行為があるので、関係代名詞の「donde」が使われています。
4 番目の例文は関係副詞として「donde」が使われている例です。この文を二つの文に分けると「Tú vas por ese camino.(君はその道で行く)」「Voy por ese camino también.(私もその道で行く)」ということになります。
lo que, el que, la que, los que, las que
「lo que」,「 el que」, 「la que」,「 los que」, 「las que」は、形容詞的従属節を従えて名詞的になります。この場合、「lo」「el」「la」「los」「las」が先行詞だと考えることもできます。
「lo que」は「事」を指すときに使用されます。
「el que」「la que」「los que」「las que」は人や物を指すときに使われ、人や物の性や数に合わせて「el(男・単)」「la(女・単)」「los(男・複)」「las(女・複)」と変わります。
¿Qué es lo que más te gustó? | 一番好きだったことは何ですか? |
No entiendo lo que dice el maestro. | 私は先生がおっしゃることがわかりません。 |
¿Cuál es el camino para ir al aeropuerto?
El que va a la derecha. |
空港へ行く道はどれ?
右へ行くやつ。 |
La que vivía conmigo hace mucho, ya se casó. | ずいぶん前に私と一緒に住んでいた人(女性)はもう結婚しました。 |
¿Quiénes fueron a la reunión?
Los que diseñaron el nuevo motor. |
誰(複数)が集会に行った?
新しいモーターを設計した人たちが。 |
Compré unas tijeras en aquel entonces, las que me están sirviendo mucho ahorita. | あの当時、私ははさみを買いました。今とても私にとって重宝しているものです。 |
はさみは一つでも複数扱いになります。
また、「el que」、「la que」が人に関する場合は「quien」と置き換えることができることがあり、「los que」、「las que」が人に関する場合は「quienes」と置き換えることができることもあります。「 el que」, 「la que」,「 los que」, 「las que」の方がより限定的な意味でも使えます。
スペイン語の関係代名詞のqueやdondeなど・まとめ
スペイン語の関係代名詞の「que」や「donde」は先行詞を修飾する形容詞的従属節を先行詞につなぐ役割を果たします。先行詞が場所を表す名詞で、従属節の動詞が先行詞の場所でのことを伝えている場合は、関係代名詞「que」ではなく、「donde」を使います。
また、先行詞が人の場合で、従属節の主語でないときには、「前置詞+quien」を使います。先行詞が直接目的語である場合は前置詞の「a」なしで「que」も使えます。
「lo que~」は「~すること」で、「 el que~」, 「la que~」,「 los que~」, 「las que~」は「~する人」や「~する物」という意味で、人や物の性や数によって使い分けます。
これらすべて、文の内容によっては前置詞が前に来る場合もあります。「el que」」の前に「a」が来る場合は「al que」になります。
関係代名詞は省略されません。
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