リメンバーミーの歌詞のスペイン語版とその意味に迫ります!リメンバーミー、すごくいい映画ですよね。日本では「リメンバーミー」という映画の中の曲がタイトルになっていますが、オリジナルのタイトルは「Coco」といって、映画の主人公ミゲル(Miguel)のひーおばあさんの名前です。「リメンバーミー」のスペイン語版は「Recuérdame」です。カタカナ表記も記載してあります。
リメンバーミーの歌詞のスペイン語版・Recuérdame
Recuérda me
僕のことを思い出して
Hoy me tengo que ir , mi amor
ココちゃん、今日 僕は行ってしまわなければならない けれど
Recuérdame
僕のことを思い出して
No llores , por favor
お願い だから泣かないで
Te llevo en mi corazón y cerca me tendrás
ココはいつも僕の心に いるしお父さんもココの近くに いるんだよ
A solas yo te cantaré
一人で ココのために歌うからね
soñando en regresar
帰る ことを夢見ながら
「mi amor」は直訳すると「私の愛」ですが、愛する人に対しての呼びかけとして使われます。大人だけでなく、子供に対してもよく使われる表現です。今回の場合は娘の「Coco」に対してなので「ココちゃん」と訳しました。
「Te llevo」は「君を連れていく」という意味です。
Recuérdame
僕のことを思い出して
Aunque tenga que migrar
たとえ 遠くへ移り住まなければならないとしても
Recuérdame
僕のことを思い出して
Si mi guitarra oyes llorar ,
もし 僕のギターが泣く のが聞こえたら
ella, con su triste canto te acompañará
その悲しい歌声とともに ギターがココと一緒にいてくれる よ
hasta que en mis brazos estés
お父さんの腕 にココがいてくれるときまで
Recuérdame
僕のことを思い出して
リメンバーミーの歌詞のスペイン語版のカタカナ表記
ご要望がありましたので、カタカナ表記もしておきますね。
レクエルダメ
オイ メ テンゴ ケ イール、ミ アモール
レクエルダメ
ノー ジョーレス ポル ファボール
テ ジェボ エン ミ コラソン イ セルカ メ テンドラス
ア ソラス ヨ テ カンタレ
ソニャンド エン レグレサール
レクエルダメ
アウンケ テンガ ケ ミグラール
レクエルダメ
シ ミ ギターラ オージェス ジョラール
エジャ コン ス トゥリステ カント テ アコンパニャラ
アスタ ケ エン ミス ブラソス エステス
レクエルダメ
スペイン語の読み方についてはこちらの記事 をご覧ください。
Recuérdame の歌詞の意味・まとめ
ちなみに、私の主人も小さいとき、「Coco」と呼ばれていました。この歌は、彼女のお父さんが遠くへ旅立つときに歌った歌ですが、死んでしまっているお父さんが娘さん(ミゲルのひーおばあさん)にも忘れられかけていて、死の世界からも消えかかっているときに「思い出して」と歌う歌としてもマッチしています。
最終的に、ひーおばあさんは、遠い昔のお父さんとの記憶を思い出して、お父さん(ミゲルのひーひーおじいさん)も、死の世界で消えずにすんで、死者の日に現世に訪れることができてハッピーエンドといういいお話です。
最後までお読みいただきありがとうございました。
今回はメキシコの有名な曲、シエリトリンドの歌の意味をひも解いていきます。さびの部分「アイアイアイアイ」と「アイ」を4回も繰り返しているのにはどういう意味があるでしょうか?その説明も後程解説いたします。
シエリトリンドの意味
まずタイトルのシエリトリンドはスペイン語で「Cielito lindo」と書きます。歌詞の中にも頻繁に出てきます。「Cielito」は「Cielo(空)」に縮小語尾 が付け加えられている状態です。
「Cielo」の最後の「o」を取って縮小語尾「ito」を付け加えて「Cielito」となって愛情が込められた言い方になっています。
「lindo」は形容詞で「Cielito(空)」にかかっています。「美しい」とか「かわいい」という意味です。だから「Cielito lindo」で愛情を込めて「美しい空」…
でも別に空を見上げて「美しい空よ」なんて言っているわけではありません。この場合、かわいい女性に向かって「Cielito lindo」と呼んでいるのです。スペイン語圏の人たちはかわいい女性を呼ぶときに、ありとあらゆる素敵な修飾形容詞や名詞を使う習性があるんですね…
シエリトリンドの歌の意味
Ay, ay, ay, ay
そんなに泣いて…
Canta y no llores
泣かないで 、歌を歌ってごらん
Porque cantando se alegran ,
だって歌を歌えば陽気になる から
Cielito lindo, los corazones
心 がね、かわいい人
De la Sierra Morena,
モレナ山脈から
Cielito lindo, vienen bajando
下りてくる んだ、かわいい人よ、
Un par de ojitos negros ,
黒い つぶらな瞳 の
Cielito lindo, de contrabando
山賊がね、
Ese lunar que tienes,
君のその ほくろ 、
Cielito lindo, junto a la boca
口 のそばにある、ねえ、かわいい人、
No se lo des a nadie,
それを 誰にもあげないで
Cielito lindo, que a mí me toca
僕のものだから
Ay, ay, ay, ay
そんなに泣いて…
Canta y no llores
泣かないで 、歌を歌ってごらん
Porque cantando se alegran ,
だって歌を歌えば陽気になる から
Cielito lindo, los corazones
心 がね、かわいい人
https://www.supeingokaiwa.info/wp-content/uploads/2019/11/Voice-005-12.m4a
こちらのブログにアナガブリエルが歌うシエリトリンドを載せてあります (筆者の雑記ブログです)。
シエリトリンドの歌の意味解説
この歌の状況は、ワンワン泣きじゃくっているかわいい女性に対して、「もうそんなに泣かないで、起こってしまった出来事のことは忘れて、歌でも歌って気を晴らそうよ」となぐさめているという場面です。
なんでワンワン泣いているかというと、追剥にやられたんですね、かわいい女性が。お財布も大きな荷物も指輪もネックレスも全部持っていかれてしまったかもしれません。
ところはスペインのモレナ山脈(シエラ・モレナ)、荒涼とした山脈は山賊の住み家となっていて、そこを通る旅人はよく、かわいい目をした女の山賊に身ぐるみはがされて泣かされるという事例が昔はあったそうです。
シエリトリンドの歌を1882年に世に広めたのはメキシコ人のキリノ・メンドサ(Quirino Mendoza)ですが、彼はスペインに昔からあった歌を拾ってきて、磨きをかけてメキシコで公表したのですね。だから、歌のシナリオはスペインのモレナ山脈なのです。
歌詞を訳すときは、「Cielito lindo」を全部消すと意味がわかりやすくなると思います。
さて、さびの部分「Ay, ay, ay, ay」の「Ay」は「まあ!」という感じの感嘆詞です。「Ay」一つだけの場合は大抵後に何か文が加わります。「まあ、なんてきれいなお花でしょう」といったいい意味で使われることもありますし、「まあ、なんてひどい話でしょう」といった悪い話にも使われます。
「Ay」が連発されている場合(このシエリトリンドのような場合)はいい意味ではなくて、悪い方、「困った」ときに使われます。シエリトリンドの歌のシーンでは、女性が全然泣き止まなくて困ってしまって発せられている言葉です。
ちなみに、別に覚える必要はないですが、「Ay, ay」と2回言うことはないです。「Ay, ay, ay」と3回言うことはあります。「Ay, ay, ay, ay」と4回言うこともあり、「Ay, ay, ay, ay, ay」と5回言うこともあります。「Ay, ay, ay, ay, ay, ay」と6回言うこともあることはあります。それ以上はないでしょう。長すぎます(笑)。「困ったもんだ」という意味です。
「Un par de」というのは「一対の」という意味です。目は二つありますから。「ojo」は「目」という意味で二つだから複数になって「ojos」です。それに縮小語尾 が付け加わって「ojitos」となります。この場合「小さい目」という意味ではなくて「魅惑的な目」という意味です。
「contrabando」というのは「密売」のことですが、ここでは「悪党」や「山賊」と訳す方が適当です。
「a mí me toca」というのは「私の番だよ」というときによく使われる表現です。
シエリトリンドの歌の意味・まとめ
悲嘆にくれている人に「元気を出して」と励ましている素敵な歌です。実際、歌うと元気が出てきます。
メキシコの海岸のレストランなどで食事中、マリアッチが寄ってきたら、是非、このシエリトリンドをリクエストして歌ってもらってみてください。自分で歌えればもっと楽しいです!
ここでは、メキシコの誕生日の歌「ラス・マニャニータス(Las Mañanitas)」の歌詞とその意味を見ていきます。メキシコでは、お誕生日には普通、ケーキを食べる前に歌います。
ラス・マニャニータス(Las Mañanitas)の歌詞と意味
Éstas son las mañanitas
これら はすがすがしい朝の歌
que cantaba el rey David.
ダビデ王 が歌っていた
Hoy , por ser día de tu santo,
今日 、君の 誕生日 だから
te las cantamos a ti .
僕たちは 君に それを 歌うよ
Despierta , mi bien, despierta .
目を覚まして 、愛する人、目を覚まして
Mira que ya amaneció .
見てごらん 、ほらもう 夜は明けたんだよ
Ya los pajaritos cantan .
もう 小鳥たち は歌っている
La luna ya se metió .
月 はもう沈んでしまったよ
https://www.supeingokaiwa.info/wp-content/uploads/2019/10/Record-online-voice-recorder.com-30.mp3
「La mañana」というのは「朝」という意味です。「La mañanita」というのは「朝」に縮小語尾が付け加えられた形でこの場合、朝に対して愛情が込められています。「Las mañanitas」というのは、その複数形です。
「これらは、ダビデ王が歌っていたラス・マニャニータスです」ということで、ここではラス・マニャニータスを「すがすがしい朝の歌」と訳しました。歌の状況としては、好きな女性のお誕生日の朝に、女性の窓辺に来て歌を捧げている(セレナーデ)という感じです。ちなみにセレナーデのことをスペイン語ではserenata(セレナータ)と言います。
好きな女性のお誕生日の朝に、マリアッチの楽団を率いて彼女の窓辺に歌を捧げにきている男性を想像していただけるとありがたいです。ついでに、メキシコの家の窓には泥棒が入らないように鉄格子(rejas)が付いているのも想像していただけますか?
さて、ダビデ王とは、紀元前1,000年位の聖書に出てくるイスラエルの王様のことですよね?メキシコで最もポピュラーな歌に、なんでイスラエルの王様が出てくるのでしょうか?
ダビデ王のときは王国も繁栄して、理想的な王様だったそうですが、それだけでなく、この王様、詩も書いて、詩を書いたら家来たちに毎朝歌っていたとか。でも、ラス・マニャニータスを歌っていたかどうかは疑わしいですよね。
この「Las mañanitas」という歌、19世紀には確かにあった形跡が残っていて、でもそのときには歌詞に「el rey David」は入っていなかったそうです。
その後、1914年、メキシコ人のManuel Ponceがこの歌を編曲して世に広めることに貢献したようで、このManuel Ponceが歌詞を変えたんじゃないかという意見もあってありえるかな、と思っています。
それから、お誕生日のことはスペイン語で「cumpleaños」と言います。「día de tu santo」というのは「君の聖人の日」です。キリスト教圏の人たちは大抵、聖人(santo)の名前が付いています。自分の名前の日というのがあって、(例えばdía de San Pedroとか día de San Angel とかdía de Santa Martaなど)お祝いをします。
昔は、生まれた日の聖人の名前をその赤ちゃんの名前にしていたのかもしれません。だからお誕生日と名前の日が同じ日だったのかもしれません。今はお誕生日と名前の日と両方祝う人もいますが、お誕生日だけ祝う人の方が大半だと思います。
「cantamos」と「cantan」が出てきますね。動詞cantar(歌う)の現在形です。
「pájaro」というのは鳥のことで、その言葉に縮小語尾が付いた形が「pajarito」です。この場合、「小さい」という意味が加わって「小鳥」という意味になります。
「mi bien」というのは「愛する人」と訳しましたが、普段は使われません。
「se metió」というのは「入り込んだ」という意味です。
メキシコの誕生日の歌・まとめ
メキシコではお誕生日にはこの「Las mañanitas」の歌を歌います。まだ勉強していない、点過去や線過去なども出てきますが、どんな意味なのかわかっていただけたならうれしいです。